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『深い河』の登場人物の一人、磯辺は 亡き妻の生れ変りではないかというインドの少女に会えたのでしょうか?

そう、想像通り 会えませんでしたー。

ま、これ、会えちゃったらストーリーのメインが「生れ変り」に移ってしまうので、当然といえば当然なんですけど。


富んだ人(滞在中に「インディラ・ガンジー」首相が暗殺されて彼女の遺灰も流された)の運命も、極貧の人のそれも 共に飲み込んで
豊かに滔々と流れるガンジス川に 磯辺の心の虚しさもゆだねられたのならいいのですが・・・  どうなんでしょう。


カトリックの信者でありながら 異端とも糾弾された遠藤周作氏ですが、この作品で著したかったのは次の二つではないかと思います。


その前に・・・
この小説の軸になっている人の一人として、「大津」がいます。
何の取り柄もない、ただ愚直で善良な、聖職者を目指している青年です。

彼の口を通して その要点が語られます。
「少年の時から、母を通してぼくがただひとつ信じることができたのは、母のぬくもりでした。母の握ってくれた手のぬくもり、抱いてくれた時の体のぬくもり、愛のぬくもり、兄姉にくらべてたしかに愚直だったぼくを見捨てなかったぬくもり。母はぼくにも、イエスの話をいつもしてくれましたが、その時、イエスとはこのぬくもりのもっと、もっと強い塊ーつまり愛そのものなのだと教えてくれました。大きくなり、母を失いましたが、その時、母のぬくもりの源にあったのはイエスの一片だったと気が付きました。そして結局、ぼくが求めたものも、イエスの愛だけで、いわゆる教会が口にする、多くの他の教義ではありません。この世の中心は愛で、イエスは長い歴史のなかでそれだけをぼくたち人間に示したのだと思っています。(・・・中略・・・)その愛のために具体的に生き苦しみ、愛を見せてくれたイエスの一生への信頼。それは時間がたつにつれ、ぼくの中で強まっていくような気がします。ヨーロッパの神学には馴染めなかったぼくですが、一人ぼっちの時、そばにぼくの苦しみを知りぬいているイエスが微笑しておられるような気さえします。ちょうどエマオの旅人のそばをイエスが歩かれた聖書の話のように、『さあ、私がついている』と。」

作者にとって イエス イクオール 神なのですが(三位一体の幻義?)
イエスは愛そのものであり、神 イエスの愛を感じるときに 神の存在を確信する、とでも言いましょうか・・・
遠藤氏の場合、母親への思慕と神への思いがリンクしているようで、エディプスコンプレックス(調べてみてくださーい)との関係も評論には書かれていました。
神の存在を理屈でなく感じるということでしょうか。
JWが「正確な知識」を超強調するのとはちょっと違いますね。


そして、もう一つの要点は先日も書いたのですが、キリスト教でも、仏教でも、ヒンズー教でも、あらゆる宗教の中に神は自在に存在しておられる、ということだと思います。

こういう考え方は本文中で、フランスのカトリックの神父が「汎神論的」と述べるのですが、下の子が調べたところによると「汎神論的(はんしんろんてき)」とは
「全ての物体や概念・法則が神の顕現であり神性を持つ、あるいは神そのものであるという宗教観・哲学観。万有神論。」ということみたいです。
(唯一絶対の存在者を認めることとは双極にあるのかな?)
下の子は「これって今の自分の考え方にちかいんだよねー。」とか言って、母丸太を驚かせます。「おお!あなたはここ数週間でそんなにも深く考えていたのか!!」と。



「イエス・キリストはあなたの心の中に生れ変ったのよ。」という言葉も出てくるのですが、それも「なんだかな~。」という感じで丸太にはよくわかりません。



でも、こうして神について深く考えた作家の方の、いわばフンドシを借りて(もっといい言い方はないのか?!?)、いわば その思考のフィルターを通して考えてみるのも一つの方法かな、とは思うのです。
そういう意味でだったのかどうか、三浦綾子さんや曽野綾子さんの小説は若い時から愛読しました。三浦綾子さんの著作はお勧めです。
そのお話はいずれまた~


なんだか今日も超長くなったわりに深さのない話になってしまいました。
もう少し掘り下げて考えたかったのですが、来客があったりして楽しんでいたものですから・・・


何かをくみとっていただければ幸いです(*´∀`*)



まぁ、遠藤氏は「生れ変り」をイエスと重ねて考えたんですね。


遠藤周作さんについてはまた語るかもしれません。
丸太的にはこの「深い河」はちょっとピンとこなかったのですが、「沈黙」は衝撃的で、機会があったら読んでいただきたい作品です。

何が衝撃的かというと、豊臣秀吉の時代のキリシタン弾圧の烈しさ残酷さです・・・





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